【結果発表】新しいワークスタイル大賞(第1回) – 株式会社はたらこらぼ インタビュー

LINE WORKS 新しいワークスタイル大賞

株式会社はたらこらぼ

大事にしたいひと・
ことを
大事にしながら
働ける人を増やしたい。

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株式会社はたらこらぼ
業種 人材
本社所在地 岡山県
つなぐ、人としごと部門
株式会社はたらこらぼは、子育てママや高齢者など、何かしらの事情で「雇用」されて働くことができない方々と、雇用までは至らないけれども誰かの助けが必要な事業者や個人の方を業務委託にて結ぶ仕組み「しごとコンビニ」の企画や導入サポートを行なっています。
2017年に地元・岡山県の奈義町をしごとコンビニの最初の拠点として以降、日本全国様々な地域で自治体と手を携えて展開しています。どのようにして「働く」を通じて地域のあらゆる課題解決をサポートし、新しい働き方を広げているのか、お話を聞きました。
受賞ポイント
  1. 1働きたくても年齢や時間などの理由から働けなかった人と、ちょっとだけ手伝ってほしい人や事業者をつなぐサービス「しごとコンビニ」を通して、新しいワークスタイルを全国に広めている
  2. 2少子高齢化が進む奈良県高取町は、社会参画のチャンスを用意する目的でも、しごとコンビニを活用
  3. 3人と仕事をつなげる仕組みにLINE WORKSを活用し、働きたい人との連絡・各種調整にかかる時間を半分以下に削減
お話を伺った みなさま
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株式会社はたらこらぼ 代表取締役

日下 章子さん

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株式会社はたらこらぼ

井上 翔平さん

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奈良県高取町総合政策課

鍵本 留菜さん

地域の担い手不足を解消する、
しごとコンビニとは?
「しごとコンビニ」の概要を教えてください。
日下さん子育て中の親御さんや高齢者のような「フルタイムは難しいけれど、短時間だけ働きたい人」と「ちょっとだけ仕事を手伝ってほしい事業者」という両者を、業務委託でつなぐ仕組みが「しごとコンビニ」です。「『しごと』を通じて多様な人が望む生き方を実現する」を理念に、少子高齢化や高齢者の引きこもり、孤立しがちな女性の子育てなど、地域が抱えるさまざまな課題を官民連携で解決する手段の一つとして、2017年4月に本格始動しました。この事業は、国や市町村へ調査や研究、様々なサポートを行う一般社団法人つながる地域づくり研究所、略して「つな研」さんと当社とのコラボレーション事業です。

当社の主な役割は、しごとコンビニを導入したい自治体さんへの導入サポートです。 自治体さんが、しごとコンビニの運営業務を行う上で必要な知識や技術のレクチャー、運営する人材の採用、地域のお仕事の調査、仕事を依頼する事業者さんや働き手である住民さんへの説明会のお手伝い等を行っています。

2023年4月時点で、岡山県奈義町、北海道東川町、奈良県高取町、鳥取県南部町、熊本県南小国町の5つの地域でしごとコンビニが運営されており、5月には新しく北海道奈井江町がスタートする予定です。また、しごとコンビニと名前は異なりますが、福岡県豊前市では仕組みを取り入れて、運営の準備を進められています。

日下さんが考える、しごとコンビニの意義は何でしょうか。
日下さん地域の担い手不足の解消だけでなく、高齢者や孤立しがちな子育て中のお母さんなど、仕事をしたくてもできなかった人が、仕事を通じて異なる世代の住民さんと交流したり、学びを得たり、生活リズムを整えたりできる。仕事をすることで生きがいややりがい、成長を感じられることが、しごとコンビニの意義だと考えます。
しごとコンビニを展開している自治体のひとつである高取町の導入経緯を教えてください。
鍵本さん少子高齢化が進む高取町において、高齢者対策も大切ですが、同時に仕事を創出して、若い世代の数を一定に増やさなければ町じたいが機能していかなくなってしまいます。近くに遊ぶ場所や働く場所がないことが、町外に転出していく理由になっていたり、高取町のコミュニティがだんだん弱くなってきているという課題がありました。

「シルバー人材センターだけでなく、すべての年齢層の町民に開かれた仕事シェアの仕組みを作りたい」と、数年がかりでさまざまな試行錯誤をしてきましたが、その度に行政ができることの限界にぶつかっていました。

しごとコンビニのお話をいただいたのは、そんな行政の限界を感じていた頃です。お話を聞いたとき「まさに私たちがやりたかったことだ!」と直感がありました。

運命的な出会いだったんですね。実際にどのような狙いがあったのですか?
鍵本さん現在、下は16歳、上は82歳まで、人口約6300人に対して計83人と1%以上の住民の方がしごとコンビニに登録をして、農作業やレジ打ち、料理の仕込み、パソコンの文字起こし作業など、多種多様なお仕事をしています。 しごとコンビニの魅力は、高取町の住民一人ひとりの得意なこと・苦手なことに応じて、年齢関係なく、仕事を頼む側にもなれば、頼まれる側にもなるということ。「住民それぞれ異なる個性と得手・不得手の凸凹がはまることで、地域のつながりがぐっと深まるのではないか」という期待もありました。

仕事は、誰かのために何かを生み出す行為です。年齢・属性を問わず、しごとコンビニを通じて「社会のピースの一つになっている」と感じていただける方が増えている実感もあります。

人としごとをつなげる仕組みに
LINE WORKSを活用
しごとコンビニの仕組みの裏ではLINE WORKSが基盤になっていると伺いました。どのように使われているのでしょうか?
日下さん仕組みの中で、LINE WORKSについては、しごとコンビニ運営事務局と事業者さん、働き手であるしごとコンビニの登録者さんがLINE WORKSのアカウントを作り、事務局をハブとして、登録者全員のグループと業務ごとのトークグループを作成して活用しています。

具体的な使い方についてですが、しごとコンビニの登録者さんへ、LINE WORKS経由で事務局より地域のおしごと情報を配信しています。やりたい人にはアンケートに回答していただき、希望者が集まったらトークグループを作って日程の調整やお仕事内容を説明する動画など、お仕事の連絡事項を伝えています。

また、私どもは登録者さんへ「互いに助け合っていきましょう」というご案内をしています。例えば、「子供が熱を出したので、誰か変わってくれませんか?」という時にも、トークグループで皆さんが助け合いながらお仕事をされています。こうした使い方は、高取町含め、しごとコンビニを導入したほかの自治体でも共通しています。

日下さんLINE WORKSは、テキストだけでなく、スタンプや動画、写真なども送れる点も良いですよね。スタンプや写真を送り合うことで、登録者さんどうしの距離がグッと縮まるシーンをよく目にしています。
運営事務局の業務効率化だけでなく、
登録者どうしのコミュニティ形成にも
LINE WORKSを活用される前は、どのようにしごとコンビニを運営されていたのですか?
山崎さんLINE WORKS導入前は、お仕事情報の配信はWeb掲示板、応募管理や各種連絡・フォロー等は電話や対面対応、部分的にLINEを使うなど、さまざまなツールが混在していました。そのため、ツールを使い分ける手間や複数人に同じ情報を個別に伝えなければならないコミュニケーションコストが生じ、業務に負荷がかっていました。
数あるツールの中で、LINE WORKSを選定された背景は何でしょうか。

井上さん混在するツールを統一するにしても、高齢の方々になってくると、新しいツールへの抵抗感があり、導入しても使っていただけません。でも、LINE WORKSであれば、LINEを使っている高齢の方も多いので、「LINEみたいなものです」と伝えれば、「じゃあ大丈夫。分かった」っていう形で使ってくださっています。加えて、LINE WORKSは無料のプランがあるので、働き手である住民の方々に金銭的な負担なく導入できる点もポイントでした。

LINE WORKSにしてからはどのように変わりましたか?
井上さんLINE WORKSにツールを統一してからは、毎月6割程度を費やしていた連絡・各種調整にかかる時間を、半分以下に圧縮できたので、浮いた時間で研修内容を新しくしたり、事業の魅力を上げるための取り組みに費やすことができました。 また、副次的な効果として、登録者さんどうしのコミュニケーションにおいてもLINE WORKSが活用されるようになり、仕事上の関係だった登録者さんがプライベートでも仲良くなるなど、地域の中でのコミュニティ形成において想定以上の効果を感じています。
LINE WORKS 新しいワークスタイル大賞は、しごとコンビニに関わる全員で受賞した賞
第1回「LINE WORKS 新しいワークスタイル大賞」~つなぐ、人としごと部門~を受賞した感想をお聞かせください。
日下さんしごとコンビニの活動を認めてもらえたと感じ、率直に嬉しかったですね。しごとコンビニは運営者である、つな研さんや当社だけの力でできたものではありません。 鍵本さんはじめ自治体の職員さんや運営スタッフさん、事業者さん、働いてくださる方々など、さまざまな方の声に寄り添い、ブラッシュアップして現在の形になりました。ですので、当社だけでなく、しごとコンビニに関わる人たち全員で受賞したと思っています。
最後に、今後の展望を教えてください。
日下さん通過目標ではありますが、2026年までにしごとコンビニを含む各種事業で、協働する自治体さんの数を“20自治体”に増やしたいと考えています。 私たちが掲げている「大事にしたいひと・ことを大事にしながら働ける人を増やしたい。 そして、そうした働き方が当たり前の世の中にしたい」という思いを実現していきたいと思います。

※ 掲載している内容、
所属やお役職は2023年3月時点の情報です。

つなぐ、人としごと 部門

株式会社はたらこらぼ

みんなが輝く制度改革 部門

株式会社ヌボー生花店様

想いが伝わる社内交流 部門

中特グループ様

特別賞

株式会社ダテ薬局様

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