株式会社第一印刷所
2019-01-17
業種
製造・メーカー
目的・効果
従業員間の連絡 コンプライアンス・セキュリティ 会議・朝礼 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
お話を伺った方
取締役 柳沢 佳嗣さん 営業開発課 ディレクター
床井 瑞生さん
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LINE WORKS導入をはじめとする“働き方改革”で残業を月30~40時間も削減できました。

創業73年、新潟に本社を置く株式会社第一印刷所様。高度情報化社会の多岐に渡るニーズに対応したマルチメディア展開で、高品質のさらに上を行く「高品格」のサービスを提供なさっています。本社と東京本部を中心にLINE WORKS導入を推進した柳沢さんにその経緯と全体的な効果を、また、日々のやりとりで便利さをご実感されているという床井さんにお話をうかがいました。

事業内容と、お二人の担当業務を簡単にご紹介ください。

取締役 柳沢さん :

当社の事業は、お客様のご要望に応じて紙でもWebでも、企画から制作、物流、プロモーションも手がける情報加工産業です。社員は全体で約280名、その半分は営業や企画などフロント業務、総務部門が約20人、製造の管理部門が約20名、工場のオペレーターが約100人という構成です。私は東京本部の代表で、社内機構の整備や新しいシステムの検討・決定をする立場です。

 

営業開発課 ディレクター 床井さん :

私は企画担当で、お客様のご要望を形にするためのプランニングをしています。それに加え、営業担当の外出中にお客様からかかってきた電話の応対や連絡も、私たち内勤の大切な役目です。

LINE WORKS導入以前は、どのように情報共有を行っていたのでしょうか。

取締役 柳沢さん :

もともと当社のデバイス環境は、営業部門全員と製造部門の管理職にケータイ、いわゆるガラケーを支給し、その他は基本PCのみでした。

 

システム環境としては、昔から使っていたグループウエアがあって、社内用掲示板やデータのやりとりに使っていました。社内連絡用にグループウエアのメールを利用していますが、もう一つ独自ドメインのメールサーバーを立てて、お客様とのやりとりにはこのPCメールを使っています。

 

FAXも現役です。お客様からも送られてきますし、我々も製造管理部門と営業とのやりとりはFAXがメインでした。やりとりの履歴が紙で残るから、という昔からの慣習です。

その環境には、どのような課題がありましたか?

取締役 柳沢さん :

グループウエアが古いタイプのもので、閉じられたネットワーク内でしか使えず、さらにWindows限定なので、Macを使っている社内デザイナーは使えませんでした。また、ガラケーやスマホではグループウエアのメールもPCメールも見られないので、外出している営業担当への連絡にはケータイのキャリアメールを使っていました。

 

昨年から営業担当にはタブレット端末を貸与して、グループウエアやPCメールが見られるようにはなりましたが、推奨環境ではないので、ものすごく重くなるなど不具合が多くありました。効率アップのためにもグループウエア、PCメール、キャリアメール、FAXと、4つに分散されている情報を統合したかったんです。

 

それに、企業風土にも情報が分散してしまう要因がありましたね。印刷会社ならではの発想なのか、印刷=エビデンスという風土がありました。本社の総務部門からお知らせメールが来たら、それを出力してみんなに回覧。しょっちゅう回覧板が回っていたんです。受信したメールを印刷して、紙に返信を手書きで入れてFAXで返信する、ということもよくありますね。私は常々、どうにかならないものか、と思っていました。

 

また、働き方という観点では、業界的に残業が多いことが定着していたので、そこを打破するためのツールも入れたかった。メールだと返信に時間がかかりますし、読んでいるかどうかわからないので、結局電話になってしまう。電話をしていると、人って仕事している気分になるんですよね。でも相手が捕まらず折り返しを待っていると、頭の中にタスクが残ってしまい、どんどん時間が経っていく。移動中などの隙間時間に仕事をできるようにして、無駄な時間を減らし、目の前のタスクに集中したいという点も課題の一つでした。

LINE WORKS導入の決め手は、何でしたか。

取締役 柳沢さん :

当社はWebサイトを作ったり動画を作ったりしていますが、ITに詳しくない人がそんな事業を展開できるわけがありません。お客様に対しても、自分たちが一番新しいものを使っていなくて“響く提案”ができるのか……古い体質や意識改革のためにも、最先端のシステムを導入すべきだと思ったんです。

 

一番重視したのは、「定着性」です。これまで、導入しても社内で使われず忘れ去られていくサービスがいくつもありました。今回のシステム選定では、最先端のツールであり、かつ操作が楽で、簡便に扱える「定着する」システムであることを重要視しました。また、一部の部署では無料のチャットツールを使って業務連絡をしていることを把握していましたが、法人向けでないサービスを使わせ続けるのは、セキュリティ面で不安がありました。みんなが使い慣れているLINEと同じ感覚で使えるLINE WORKSを入れることで、「シャドーITの撲滅」ができると考えました。
そして、LINE WORKSには掲示板やカレンダー、クラウドのストレージの機能もあるので、導入すれば「グループウエアの更新」が実現できる。印刷に必要な大容量のデータがやりとりできる。
これらの必要条件をすべて満たしているのがLINE WORKSだったんです。

LINE WORKSを使い始めてから、働き方やコミュニケーションに変化はありましたか?

取締役 柳沢さん :

我々の会社は上司との情報共有をものすごく重要視しています。そのうえで、管理職がすべての責任を負います。電話のやりとりはリアルタイムで把握ができず、報告を待つしかありません。その点、LINE WORKSのトークならラクですよね。LINE WORKS導入を機に会社ケータイをスマホにしたので、外に出ている営業の人間はスマホでいつでも社内の人間とチャットで連絡が取れます。上司も一緒にグループを作るか複数トークをするだけで、報告と連絡がタイムリーにできるようになり、上司との情報共有が圧倒的に速くなりました。顔を合わせて会議をするのは、「報連相」の「相談」だけでいい、とよく社内で言っています。東京の人間なら、移動の電車の中ですべて対応できますよね。LINE WORKSの導入や、会議の削減、会議のペーパーレス化など、さまざまな取り組みの結果、残業が月30時間〜40時間削減できました。

 

ちょっとした印刷物の確認にも、FAXよりLINE WORKSが断然便利。朱字の部分を撮影して、そのままパッと送るだけ。黒1色のFAXと違ってカラーだから見やすいし、何度転送しても文字がつぶれることもありません。現場の人間も便利さがわかってきました。

営業開発課 ディレクター 床井さん :

私は内勤なので、PCでLINE WORKSを使っています。PCでも使いやすいのがいいですね。今までは、お客様からの指示事項の確認や、納品物の内容確認などについて、営業担当の帰社を待って打ち合わせをしていたのですが、LINE WORKSなら相手が外出中でもこちらから気軽に質問できます。既読がついて、日中に返事が来るようになったので、遅くまで営業担当の帰りを待つ必要がなくなりました。

 

また以前は、お客様から営業宛の電話が来ると、ケータイのキャリアメールに「○○さんに電話してください」とメールを打っていました。それがすごく手間で。メールを見たかどうかわからないので、結局電話しなければならなくて。でも、電話だと出られない時もあるし、折り返しがあっても、こちらが出られない場合もあります。LINE WORKSなら既読がつくので、伝わったことが分かり、安心して自分の仕事に集中できるようになりました。

トラブルがあった時にも、担当営業、自分の上司、営業の上司と、全員に一斉に送れます。今まではそういう時には個別に連絡して調整や報告を行っていましたが、今はグループトークで自然と関係者に状況を共有できますし、電話と違って会話内容も残るので、とても楽になりました。誰かがレスポンスしてくれるので対応も速くなったし、サービス向上にも役立っていると思います。

 

取締役 柳沢さん :

LINE WORKSは既読がわかる分、メールより強制力があるというか、そのままにできないという意識が働くでしょう。もちろん返信もラクなので、レスポンスが速くなっていると思います。

 

営業開発課 ディレクター 床井さん :

メールの「CC」とは違って、全員が当事者になる感覚ですね。

今後のLINE WORKSに期待することや、これからやりたいことなどをお聞かせください。

取締役 柳沢さん :

従来のグループウエアもまだ生きているので、掲示板の本格運用はこれからですが、総務部門から各課への告知事項がメインになると思っています。
部門ごとの掲示板を作ってもいいですね。今は部門間の情報はトークやノートで残していますが、掲示板との棲み分けを考えていきたいです。静的に見せたいものは掲示板かな、と思っています。ほかのトークに埋もれることもないですし。
最近、印刷の工程管理にトークを利用し始めましたが、今後は工場の現場にもさらに展開していきたいと考えています。

 

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。