導入事例 医療法人賛永会 さつきホームクリニック

業種 医療・医薬・介護

使い方 内勤・外勤連携

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超高齢化時代を迎え、ますます社会的使命が高まる在宅医療。 患者様ファーストで質の高い医療を提供するカギは、医師や看護師たちのセキュアかつスピーディーな情報共有でした。

  • 医療法人賛永会 さつきホームクリニック
  • 右から
  • 理事長 院長 月永 洋介さん
  • 看護師 山口 仁美さん

栃木県宇都宮市で在宅医療専門の診療所を運営する、医療法人賛永会さつきホームクリニック。2016年4月に開業以来、「地域でケアを求める患者様は、原則全て受け入れる」という姿勢で、24時間365日の医療サービスを提供してきています。院外で活動することが多い医師や看護師などの間での情報共有にLINE WORKSを活用することで、全ての行動・決断がスピーディーになったといいます。LINE WORKS導入の経緯と導入効果を、理事長で院長の月永洋介さんと看護師の山口仁美さんにうかがいました。

さつきホームクリニックの概要をご紹介ください。

– 月永さん :
さつきホームクリニックは2016年4月に宇都宮市で開業しました。在宅医療を専門にした在宅医療支援診療所です。現在は医師が5名、看護師が約15名、非常勤の医師は10名くらい、事務員も約10名いて40名くらいのスタッフがいます。市内の650名の患者様を診ています。

さつきホームクリニックの運営ポリシーをお聞かせください。

– 月永さん :
在宅医療は病院の代わりとまではいかずとも、それに類似したサービスを提供しなければいけないと思っています。ですから24時間365日、必ず医療従事者、看護師や医師と連絡が通じる、必要に応じて私たちが往診する、患者様のご自宅に出向くというサービスをずっと続けています。
開業当初はがんの末期の方を中心に診ていましたが、在宅で診察を受けたい方はがんだけじゃない。通院が困難な難病の方や、病気じゃないけどお歳をとって、最後の余生を住み慣れた家で過ごしたいという方が大勢いました。だから「在宅医療は諦めの医療じゃない」「在宅医療でできる限りのことをやってあげたい」という思いで、いま私は運営しています。

LINE WORKSの導入以前はどんな課題がありましたか。

– 月永さん :
在宅医療の場合は、各々の現場の距離が離れています。例えば、私がAさんという患者のところに診察に行っている時、Bさんのところには看護師が訪問看護に行っている。看護師からそこでの状況から推測された状態や症状を私にその場で伝える方法が、なかなかありませんでした。
最初のころは、患者様や看護師の人数が少なく、私に直接電話がかかってくるのがそんなに苦ではなかったのですが、徐々に患者様も看護師もスタッフも増えてくるとかかってくる電話の量も尋常じゃない。何か文字にして置いてくれれば私も自分のタイミングで見られるし反応できる。それがLINE WORKS導入のきっかけになりましたね。
あとセキュリティは大丈夫かと、医療なのでその部分は懸念したのですが、官公庁や、特に我々だと千葉大学病院が利用しているという導入実績を見て即決したというのが流れです。

実際のLINE WORKS導入はどんな様子でしたか。

– 月永さん :
LINE WORKSは、通常みんなが使い慣れているLINEに類似していて、UI(ユーザーインターフェイス)がすごくいいなと最初に感じました。聞いたことがないような横文字のアプリを入れるとなるとITリテラシーのあまり高くない看護師のなかには懸念する方もいるかなと思いましたが、使い慣れているアプリ名と似ているので、誰一人抵抗感を持った人はいないんですよね。本当にこれは驚きで、一日でみんなスムーズに導入できました。だからLINE WORKSじゃなきゃダメだったんですよね。

医療の現場でLINE WORKSをどのように活用していますか。

– 月永さん :
みんな在宅医療で外に出ています。その出先で起こったこと、医療的な問題に関しては、常に責任者である私のところにLINE WORKSで連絡が来ます。その場で判断を迫られて急がなければならない場合は、それも私や担当の主治医に直接LINE WORKSの個人メッセージが届きます。それでも既読にならない、ちょっと反応が悪いという時はLINE WORKSでそのままビデオチャットをします。必ずスマホを持っていますので、大体5分から10分以内に反応ができます。
また看護師は医師の指示のもと行動するので、自分が得た情報を必ず医師に報告しますが、LINE WORKSを使用すれば私が既読し、スタンプを押すだけで彼女たちの仕事は終わりという合図になる。看護師たちの気持ちの負担を減らすことに関して、LINE WORKSはかなり寄与していると思います。

院長に送られてくる相談・報告トーク。
スタンプで意思疎通をスムーズに。

山口さんは看護師というお立場から、LINE WORKSがどのように役立っているとお考えですか。

– 山口さん :
訪問診療や訪問看護の現場は、困ったら誰かにすぐに相談ができる、何かあれば誰かを呼べるという状況にないので、そこが一番怖い部分でした。電話して聞くまでもないこととか、ひと言ふた言ですむようなことを、直接先生にLINE WORKSで相談・報告することができます。報告した時にすぐ既読になるので「あ、読んでもらえた。じゃあ、向こうで考えてもらっているんだ」という安心感がすぐに得られるので、頼もしい味方だと思っています。訪問で悩んだりしたことも、LINE WORKSを使ってその場で解決・消化できている状態なので、「大丈夫だったかな」って家に持ち帰ることはもうないです。

– 月永さん :
さつきホームクリニックには看護師が14~5名いますが、ひとりだけ訪問診療に出ずにずっと残り、その日650名の患者様の中で起きたことや、電話対応、患者様からの電話や、私たち医師からの指示を全部集約している看護師がいます。その日の夜、その看護師から、当日あったことをまとめてLINE WORKSに載せます。訪問診療に出かけたままクリニックに戻らず直接情報共有ができなかった場合でも、「LINE WORKSに流せば全員が見るじゃないか」と。休みの日はオフ機能(おやすみモード)で見ないようにできます。もしその日の情報を確認したくなったら送られてきた集約を見ることができるので、非常に重宝しています。だから、必ず全員が見られる、セキュリティの高いチャットが存在するというのは、我々にとってはベストなんですよ。

その日の出来事をまとめて、
全医師・看護師にトークで共有

月永さんがお感じのLINE WORKSの魅力をお教えください。

– 月永さん :
使わない人の気持ちが分からないくらいです、ほんとに。LINE WORKSでいいじゃないかと個人的には思います。やっぱりスタンプ機能がいい。反応をスタンプで返せる、その気軽さが私的にはLINE WORKSがいい。あと、メッセージをアップルウォッチに通知することができるのも気に入っています。スマホを開いてない状態で何か別のことをしている時も、手元でメッセージの受信を一次確認できるので便利です。

その他にLINE WORKSを利用している場面はありますか。

– 山口さん :
クリニックのなかでも全体、看護師だけ、イベント関係とかのグループを作り、気軽に相談や報告をしています。また比較的業務に余裕のあるスタッフが「お弁当屋さんにお昼を買いに行くんですけど、誰か頼む人はいますか?」と発信して、それに対して「私も買いたいです」ってやり取りをする“お弁当グループ”もあります。

昼食の買い出し等をトークで声掛け。
“ついでにお願い”がしやすく。

さつきホームクリニックの今後の展望をお聞かせください。

– 月永さん :
在宅医療を推進していく上で、これをマンパワーだけで補おうとしたらかなり厳しい。結局、私たちが考えなければいけないのは患者様ファーストで、患者様がどれだけの利益を得るかということが非常に重要なので、そこはやっぱりICTの技術を取り入れていかなければいけないと思います。LINE WORKSを使うことで、全ての行動・決断がスピーディーになっていくので、より多くの患者様を受け入れていきたいウチの在宅医療には欠かせない非常に重要なツールです。モノをインターネットにつなぐIoTのように、私は在宅医療をインターネットにつなぐIoZという造語を作って講演会でも話しています。このようなIoZを利用することで、少ない人数でも質の高い医療が提供できるんじゃないかと思っています。どこまでも質の高い在宅医療をどんどん提供していきたい。在宅医療をこの宇都宮市のほぼ全ての方に供給するという目標に向かって、とにかく前に進みたいなと思っています。

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年9月当時のものです。