日本生命保険相互会社
2022-10-28
業種
金融・保険
目的・効果
従業員間の連絡 非対面接客・営業 LINEとの連絡 会議・朝礼 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
お話を伺った方
商品開発部 営業開発G 調査役(取材当時) 江口 友悟さん  
商品開発部 営業開発G 課長代理(取材当時) 津村 翔さん
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約5万5,000名の営業職員がコロナ禍でお客様のLINEとつながりコミュニケーション。営業活動に不可欠なツールとして浸透しています。

日本生命保険相互会社は、営業職員とお客様の連絡を円滑にする目的でLINE WORKSを導入。外部トーク連携機能によって、全国約5万5,000名の営業職員がお客様のLINEとつながり、コロナ禍における非対面コミュニケーションを実践するとともに、上司への報告もスピーディになりました。ビデオ通話を活用したオンライン朝礼等、その豊富な機能を業務効率化や業績向上に役立てています。

 

本事例のポイント
  • 営業職員がお客様のLINEと連絡を取り合える環境を整備
  • コロナ禍でも重視される非対面の営業活動を展開

御社の事業概要をご紹介ください。

江口さん :

日本生命は明治22年創業の生命保険会社であり、約55,000名の営業職員、全国108支社、1521の営業部を構えており、国内グループ全体では1,447万名のお客様に支えられている会社です。(2021年3月末時点)

 

お客様とのコミュニケーションに関して、これまでどのような課題を抱えておられましたか。

江口さん :

当社の営業職員とお客様のコミュニケーションは対面を基本とし、お会いできないときの連絡手段として電話とメールを用いていました。しかし日中働いているお客様への電話は適切なタイミングでかけることが難しく、応答いただけなければ用件をお伝えすることができません。また、メールはいつ読まれるか分からず、スピーディなレスポンスも期待できないことから、非対面での意志疎通を円滑にするための手だてが必要だと感じていました。

 

津村さん :

そのような背景から2018年に全営業職員に貸与しているガラケーをスマホに変更する計画が立てられ、その切り替え時に、お客様とのコミュニケーションを円滑にするためのチャットツールの導入を検討し始めました。

 

課題を解決するための手段としてLINE WORKSを選択された理由をお聞かせください。

江口さん :

お客様に最も広く普及しているコミュニケーション手段はLINEです。しかし情報セキュリティの観点から、営業職員が私的なチャットツールである個人のLINEでお客様とやり取りするわけにはいきません。LINEと1:1でセキュアにやりとりできるツールはないかとリサーチし、LINE WORKSの存在を知りました。会社によるアカウント管理でガバナンスが効き、セキュリティ機能とLINEとつながれる「外部トーク連携機能」を備える唯一のチャットツールであることから、LINE WORKS以外に選択肢はありませんでした

 

津村さん :

トークログを監査する機能があり、営業職員がお客様に不適切な内容のメッセージをお送りしていないかを確認できるのもLINE WORKSの利点でした。

導入決定から運用の開始までに、どのような準備をされましたか。

江口さん :

職員の一部で約3ヶ月の試用を行い、2020年4月より、全国の営業職員に貸与している既存のガラケーからLINE WORKSアプリを導入したスマホに変更して、希望者に貸与を開始し、2021年8月には全職員への貸与をいたしました。

 

営業職員の年齢層やITリテラシーはまちまちなので、初めて使うスマホに戸惑う人や、LINEとLINE WORKSの違いを理解できない人が出てくることが予想されました。そこで教育部門の協力も仰ぎながら、貸与したスマホやLINE WORKSの基本的な操作法をまとめた動画を作成するなど、スムーズな活用を始められるよう配慮しました。

 

津村さん :

運用に際しては個人情報が万一にも流出しないよう、お客様の既存の契約内容やご家族の情報などをLINE WORKSで聞き出すことはしないルールを設定し、ファイルのやり取りも禁止しました。

LINE WORKSの活用によって、お客様とのコミュニケーションはどのように促進されましたか。 

・お客様からのレスポンスがスピードアップ
・コロナ禍での非対面コミュニケーションをサポート

 

江口さん :

以前なら電話かメールで行っていた連絡がトークに置き換わり、用件や情報を確実にお届けできるようになるとともに、お客様からのレスポンスも格段にスピードアップしました。

 

LINE WORKSの本格的な運用を始めた2020年4月頃は、ちょうどコロナ禍に伴う非対面コミュニケーションの重要性が叫ばれるようになった時期にあたります。それを受けて当社では保険プランや商品内容を分かりやすく解説した動画等のコンテンツを作成し、営業職員がお客様にトークで送信できるようにしました。LINE WORKSは相手の既読も分かることから、当社の販売戦略を担う重要な手段となりました。

 

お客様への商品情報をトークでスムーズに提供

LINE WORKSとつながることに対するお客様の反応はいかがですか。

津村さん :

お客様はLINE WORKSということを特に意識されず、単に日本生命の営業職員と「LINEでつながっている」という感覚をお持ちです。現在(取材当時の2021年11月)は約400万人のお客様が友だち登録をしてくださっています。このことは、電話やメールよりLINEでやり取りをすることを望まれるお客様がいかに多いかを物語っていると思います。

“対面”と“ビデオ通話”を組み合わせた独自の営業活動も展開されているそうですが、それはどのような取り組みですか。

江口さん :

コロナ禍において、当社は複数人でお客様を訪問することを極力控えておりますが、経験の浅い営業職員に単独で営業訪問を任せるのは心もとないケースもあります。そのような場合、上司が営業職員のLINE WORKSのビデオ通話でつながり、お客様との会話に加わって商談をフォロー。このやり方を社内で“オンライン同行”と呼んでおり、上司が見守りながら主体的な営業活動をさせることで、新人職員の成長を促すのに役立っています

ビデオ通話を活用したオンライン同行(イメージ)

LINE WORKSは社内コミュニケーションのあり方にも変化を与えましたか。

・営業職員から上司への報告がよりスムーズかつより積極的に
・テレワークにおいてビデオ通話でオンライン朝礼を実施

 

江口さん :

営業職員が所属するチーム内でこれまで対面や電話で行っていた情報共有や上司への報告等も、トーク主体に切り替わっています。お互いにいつどこにいても連絡を取り合えるようになったことは業務効率の向上に結びついています。

 

津村さん :

コロナ禍でテレワークを推奨した際、各営業部で行われる朝礼をビデオ通話機能でオンライン化する取り組みも進め、営業職員が出社せずとも参加できるようになりました。このように社員がロケーションフリーでコミュニケーションを図れるようになったのも、LINE WORKSによってもたらされた大きな成果です。

ほかにLINE WORKSのどんな機能を活用されていますか。

 

江口さん :

営業職員向けの営業活動を支援する情報を掲示板で周知しています。会社からの重要な通知を伝えるための方法はほかにもありますので、LINE WORKSでは営業活動に役立つ+αの情報を届けるとともに、LINE WORKSをこまめに見る習慣を定着させることも、この取り組みの狙いです。掲示板の情報は毎朝8時にアップするようにしていますが、前日のうちに時刻を指定して掲示板への投稿の予約ができるのはとても便利です。

トークログの分析もされているそうですね。

江口さん :

LINEのトークログによって、どのようなコンテンツをどのタイミングで活用したことで成約に至ったか等、営業活動の可視化が可能となりました。成約の過程を分析することで、一層効果的なアプローチが可能になると考えております。

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

江口さん :

今後もお客様との非対面コミュニケーションを充実させることが何よりも重要と考えています。引き続き営業現場ではLINE WORKSをフル活用してもらいつつ、私どもは販売支援ツールのさらなる拡充に努めていくつもりです。

 

【お話を伺った方】
江口 友悟さん

2007年入社。営業職員が活用する販売支援ツールの企画開発などを行う商品開発部 営業開発Gの調査役(取材当時)

 

津村 翔さん

2011年入社。商品開発部 営業開発Gの課長代理(取材同時)

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2021年11月当時のものです。