ミサワホーム株式会社
業種
不動産・住宅
目的・効果
従業員間の連絡 非対面接客・営業 取引先との連絡 コンプライアンス・セキュリティ スマートフォン活用 LINEとの連絡 業務の見える化 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
お話を伺った方
管理本部 ITソリューション部 部長 高島 巌さん(右)  
管理本部 ITソリューション部 ソリューション課 課長 水谷 祐治さん(左)
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競合他社に勝つのはコミュニケーションの速さと質。LINE WORKSの導入でお客さまや協力会社とのスムーズなコミュニケーションが実現しました。

主力の戸建住宅のほか賃貸住宅、施設建築などを全国で展開しているミサワホーム株式会社は、お客さまとテンポ良くやり取りできるツールを求めてLINE WORKSを導入。ツールの導入により、お客さまとのスピーディなコミュニケーションを実現した同社は、競合他社とのプレゼンに逆転勝利した事例も出てきました。またLINEと同じ操作性のため、決してIT化が進んでいるとは言えない建設現場でも導入を進められ、効率的なコミュニケーションを実現しています。

 

本事例のポイント

-充実のセキュリティ機能に加え、LINEとやり取りできることからLINE WORKSを導入

-メールをはるかに上まわる、お客さまとのスピーディなコミュニケーションを実現

-建設現場とは図面や工事の進捗状況等の情報共有に活用

御社の事業内容およびITソリューション部の業務内容をご紹介ください。

高島さん:

当社は戸建住宅を中心とした新築請負事業を主力とする総合住宅メーカーです。昨今は少子高齢化の波を受け、戸建住宅は減少傾向にあります。当社ではリフォームや不動産のストック事業、まちづくり事業、介護事業、海外事業などの展開も積極的に進め、事業ポートフォリオの多様化を推進しています。

 

またITソリューション部は、ミサワホームの情報システム全体を担う部署です。例えば、営業部に対しては、効率的な営業活動の実現のため、既存のシステム改修のほか、システムの企画・設計・推進等を行っています。

 

LINE WORKSを導入された背景を教えてください。

高島さん:

9,000人以上いる当社従業員の大半を占めるのがお客さまと対応する現場社員です。お客さまとの連絡は基本的には電話かメールを使用していますが、昨今は、お客さまからの要望もあり、手軽にコミュニケーションを取れるLINEでやり取りをするケースが増えてきました。

 

ただ、個人のLINEでやり取りするとなると、仮に営業スタッフが辞めてしまった場合、退職後にもお客さまとのやり取りがその営業スタッフのLINE上に残ってしまいます。これは、セキュリティの観点から好ましくありません。しかし、メールでやり取りするにしても、プライベートの時間にメールを確認するお客さまはごく少数なので、メールではなかなかテンポの良いやり取りができません。

 

また資料送付の際には、当社のセキュリティの関係上、以前はパスワード付きZipファイルとパスワードを送付する、いわゆるPPAP方式で資料を送っていました。ただPPAP方式で資料を送付しても、お客さまはパソコンではなくスマホで見る方が大半です。Zipファイル形式では、その手間から、一定数のお客さまは資料を開封せずにメールを閉じてしまいます。このようにメールでのやり取りは、円滑なコミュニケーションに支障を及ぼすどころか、機会損失も生んでしまっていたのが実情でした。(現在Zipファイル形式は廃止)

 

水谷さん:

メール以外のやり取りとして、当社でもお問い合わせ用ホームページを設けています。しかし、お客さま心理として、ちょっとした相談・質問時にホームページから問い合わせるのは、ハードルが高く感じられるでしょう。こうした現状に対し、セキュリティ面をクリアでき、手軽にかつテンポ良くコミュニケーションが取れるツールとして、LINE WORKSの導入を決めました

 

ほかのビジネスチャットツールではなく、LINE WORKSを選定された理由は何でしょうか。

高島さん:

まず、お客さまが慣れ親しんでいるLINEを使って当社とやり取りできる点が挙げられます。また、メールにおけるPPAP方式の面倒な資料開封問題についても、LINE WORKSを使えば画面をタップすれば簡単に資料確認ができるため、解決できます。

 

加えて、セキュリティ面をクリアしたツールであることもポイントです。昨今はお客さまもセキュリティに対する意識が高くなってきました。LINE WORKSを導入している競合他社も増えている中、当社だけ会社で管理ができないLINEで従業員が連絡を取り合っていると、お客さまも不安に感じることでしょう。万全なセキュリティ機能を備えたLINE WORKSで連絡を取り合うことで、お客さまには安心して当社とお取引していただけます。

 

水谷さん:

既読確認ができる点もLINE WORKSを選定した理由の1つです。既読が付く=お客さまが内容を確認した、ということですので、営業スタッフとしては次のアプローチが取りやすくなります。

 

既読が確認できないメールの場合、「先日お送りした資料ですが、ご確認いただけましたか?」と最初に既読・未読の確認をした上で、未読の場合は資料の説明から始めなければなりません。一方、LINE WORKSであれば、既読がついたお客さまへ連絡し、資料を読んでいただいた前提で話を進めることができます。このようにコミュニケーションの効率化という観点からも、LINE WORKSを選定しました。

LINE WORKS導入にあたり、説明会・勉強会などは開催しましたか。 

水谷さん:

友だち登録の方法やグループの作り方など、基本的な使用方法を学ぶ勉強会を社内で開催しました。加えて、導入をお願いしたLINE WORKS販売代理店には、拠点毎に説明会も実施していただきました。

 

LINE WORKS導入により現場の営業スタッフは、これまでLINEでやり取りしていたお客さまに、再度LINE WORKSのアカウントをお友だち登録していただくご案内も必要となります。説明会は、新たな手間を掛けることになる営業スタッフの、意識のケアも目的にしていました。

LINE WORKSの利用方法を教えてください。

・お客さまのLINEとつながりメールで課題だった資料開封の手間問題を解決
・協力会社と工事の進捗状況や図面等をリアルタイムに共有

 

高島さん:

営業スタッフはLINE WORKSを使い、お客さまにはLINEを使用いただき、連絡を取り合っています。

 

購入検討段階にあるお客さまはトークでやり取りを行い、購入を決めたお客さまとは、営業スタッフ・お客さま・当社関連部署が参加するグループにし、その中で連絡を取り合っています。

主な連絡内容としては、資料の送付や質問への返答などがありますが、グループにメッセージを送れることで、一回の連絡で、お客さま含め関係者全員に情報を共有でき、コミュニケーションの効率化を図れています

スマホであればいつでも・どこでもメッセージを確認し、適切なタイミングで返信できる

 

また、名刺には各営業スタッフのLINE WORKSアカウントのQRコードを記載しておき、お客さまにはスムーズに友だち登録いただけるように工夫しています。

名刺の裏面にはLINE WORKSアカウントに加え、InstagramアカウントのQRコードも記載しファン獲得を推進

 

水谷さん:

対お客さまだけでなく、建設現場にいる協力会社とも、工事の進捗状況や図面や現場写真の情報共有のために、LINE WORKSを使用しています。

 

正直な話、建設の現場は、主たる連絡手段が電話、ショートメッセージ、FAXであり、必ずしもデジタル化が進んでいるとは言えません。そのため、新規ITツールを導入したとしても、使われない可能性も危惧されました。

 

その点、LINE WORKSは、現場の方々も「普段使っているLINEと同じ使い方であれば問題なさそう」という反応で、抵抗感なく導入いただきました。

 

なお、外部の協力会社にはLINE WORKSのフリープランを使用いただいているため、追加の費用負担も発生していません。

 

LINE WORKSにより、会話のようなタイムリーなやりとりが可能

LINE WORKS利用による成功事例を教えてください。

水谷さん:

あるご夫婦が、当社が提案する土地と他社が提案している土地、どちらの方が日当たりの良い土地なのか、迷われていました。そこで、当社営業担当者は両土地の比較資料を作成し、すぐにLINE WORKSからお客さまのLINEへ送付しました。お客さまはお仕事中であったにも関わらず、すぐに資料を確認いただき、「たしかにミサワホームさんご提案の土地の方が、日当たりが良さそうだ」と、その場で当社提案の土地に決めていただきました

 

スマホで、隙間時間に見ることができるLINEにお送りしたからこそ、お客さまも資料を速やかにご確認いただけたのだと思います。

管理機能はどのように活用していますか。

高島さん:

監査機能を用いて、LINE WORKSのログ保存期間180日間以内に、画像を含む全データをダウンロードして保管しています。ログを保管しておくことで、当社親会社と資本関係のあるトヨタ自動車やパナソニックホールディングスによる監査に対しても明確に事情を説明できます。

LINE WORKSの今後の活用についてどのような展望をお持ちでしょうか。

高島さん:

現状、当社を取り巻くデジタル環境は、まだまだ改善の余地があります。教育の手間がかからないLINE WORKSは、当社および協力会社のデジタル化を推し進める良いキッカケになったと思います。今後は、社員教育をしっかり実施して、ITツールを十分に活用できるよう社員のITスキルの底上げを図ることが重要だと考えます。

 

水谷さん:

コミュニケーションとしての機能に加え、業務効率化に資する機能も充実すれば、今後より多くの社員がLINE WORKSを使用するでしょう。

 

例えば、印刷された文章や書類をテキストデータに変換して取り込めるOCR機能です。お客さまに書いていただく紙のアンケート内容をOCR機能でデジタル化すれば、効率的に個人情報や調査結果等の記録および蓄積ができます。そういった利便性が備われば、より多くの社員が積極的にLINE WORKSを活用してくれると考えます。

 

【お話を伺った方】

高島 巌さん

1989年ミサワホーム入社。営業職11年間従事後、ITソリューション部にて22年間従事。

 

水谷 祐治さん

2001年ミサワホーム入社。4年間の営業職ののち、営業推進部に異動、2020年よりITソリューション部へ。ITの面から営業をサポートしている。

 

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2022年10月当時のものです。

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