株式会社後藤歯科商店
2020-05-19
業種
小売・卸売 製造・メーカー
目的・効果
従業員間の連絡 非対面接客・営業 ノウハウ共有
主な活用機能
トーク
お話を伺った方
代表取締役 後藤 忠久さん
常務取締役 後藤 洋孝さん
商品課 平林 亮祐さん
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外出先の営業社員と内勤社員の連絡手段を電話・メールからトークに置き換えることで、情報伝達の正確性とスピードがアップ。商材に関する電話問い合わせが激減し、発注ミスも防げるようになりました。

機械・器具をはじめ、歯科医療の現場で必要な商品を販売する株式会社後藤歯科商店は、ルートセールスを行う営業社員と、受発注業務などを行う本店商品課の連絡業務を効率化するため、LINE WORKSを導入。電話やメールでの連絡をトークに置き換えることで、情報伝達の速度と確実性が増し、受注した商材の写真を予め共有することで発注ミスも防止されるようになりました。代表取締役の後藤 忠久さん、常務取締役の後藤 洋孝さん、商品課の平林さんに、LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお話しいただきます。

 

本事例のポイント
  • 大量の迷惑メールに埋もれて重要なメールを見落とすことも
  • 現場から欠品写真を送信することで発注ミスを防止
  • 営業社員から商品課への問い合わせ電話が激減し、両者の業務生産性が向上

御社の事業と、皆さんの主な業務内容をご紹介ください。

後藤 忠久さん :

当社は歯科用の機械・器具や義歯の材料、薬品および待合室の什器など、歯科医療の現場で必要とされる約10万点の商品を扱い、歯科医院や病院歯科、歯科技工所様などに販売しています。福島に本店を置き、青森県を除く東北各県に6ヵ所と新潟県に1ヵ所の事業所を展開。各事業所の営業社員が、ルートセールスをしながら受注や配送をしています。

 

後藤 洋孝さん :

私は常務取締役として経営管理をしながら、営業、総務、社内のIT化など、幅広い業務に携わっています。

 

平林さん :

本店の商品課に所属する私は、営業社員から渡される受注データに従って在庫商品のピッキングやメーカーなどへの発注を行い、入手した商品を各事業所の営業社員に引き渡したり発送したりする業務を担っています。

LINE WORKSの導入以前は、どのような課題を抱えておられましたか。

後藤 洋孝さん :

当社は歯科商店向けにカスタマイズされた販売管理システムを運用しており、営業社員がお客様先で承った受注データをその場でモバイルPCに入力しています。以前はガラケーとデータカードでVPN接続して商品課に送信していましたが、通信コストが大きかったことから、スマホによるテザリングで接続する方法に変更しました。せっかくスマホを導入したのだから別の業務改善にも生かせないかと考えて着目したのが、営業社員と商品課の社員の連絡を効率化することでした。両者の連絡手段はメールか電話でしたが、大量の迷惑メールに埋もれて重要なメールを見落としてしまうことがよくありました。また商品課には商品や在庫などに関する営業社員からの問い合わせ電話が頻繁に入りますが、営業社員が全社で40名なのに対して、商品課の担当者は6名しかいないため、商品課の電話がつながりにくくなることがありました。

 

後藤 忠久さん :

歯科の治療で用いられる金属は時価で取引されるため、営業社員は常に最新の相場を把握しておかなければなりません。そうした流動的な情報を社外にいる営業社員に一斉に発信するために、チャットツールの導入を考えるようになりました。

平林さん :

お客様から商材に関する急ぎの連絡を受けた商品課の社員は営業社員に電話をかけますが、社用車で移動中は応答できませんし、メールを送信してもいつ読んでもらえるかわかりません。商品課から営業社員に用件を確実に伝達するためにも、既読機能のあるチャットツールがあれば便利だと思っていました。

課題解決の手段として、LINE WORKSを選定された理由をお聞かせください。

後藤 洋孝さん :

社員は20代から60代まで幅広いので、使いやすさを第一の条件として検討したところ、多くの社員が利用しているLINEが候補に挙がりました。しかし個人アカウントのLINEには、業務情報を第三者に誤送信してしまうなどのリスクが伴います。そこで、アカウントを会社が管理でき、安全な通信環境でビジネスチャットができるLINE WORKSに注目しました。

 

後藤 忠久さん :

常務からLINE WORKSを提案され、セキュリティが万全であること、目的に応じたグループを自在に作成できチャットができること、既読機能があることなどから、当社の業務内容にマッチすると判断して導入を決定しました。

運用に際してはどのようなルールを設けられましたか。

後藤 洋孝さん :

初めから規則でがんじがらめにすると活発な利用が阻害されるのではないかと考え、アドレス帳を本社で管理するようにした以外に特別な運用ルールは設けないようにしました。会社組織に基づくグループ編成や共有連絡先は管理者である私が作成しましたが、必要に応じて自由なグループ作成を認めていますし、外部リンクやお客様の個人LINEとやり取りできる外部トーク連携も認めました。

LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。

平林さん :

営業社員への連絡手段が電話やメールからトークに置き換わったことで、用件をスピーディかつ確実に伝えられるようになりました。トークならちょっとした時間に手早く返信できるようで、LINE WORKS導入後は「了解しました」などのリプライがすぐに得られますし、返信がなくても既読が付けばメッセージを見てもらえたことがわかります。以前はメールに返信がないと、お客様からの急ぎの伝言がちゃんと伝わったかどうか気になって仕方がありませんでしたが、そうした不安を感じなくて済むようになっただけでも、商品課の業務効率化につながっています。

歯科関連商品は非常に種類が多く、同一商品でも規格が異なるものもあります。営業社員から商材に関して問い合わせの電話を受けたとき、商品課の社員にはどの商品を指しているのか明確にはわからないケースがありましたが、LINE WORKS導入後は商材の写真を共有することでその課題が解決されました。例えば医療用器具の部品を交換したい場合、営業社員がお客様先で撮影した部品の写真を送信してもらえば、言葉で説明されるよりもはるかに正確で、発注ミスも防げるのです。

事業所の誰が発注したかわからない商品が本店に入荷した場合、その事業所の営業社員全員に一斉に写真を送信して発注者を確認するといった業務も、メールよりずっとスピーディになりました。

また、商品のキャンペーンに関するチラシを以前は全て印刷して営業社員に配布していましたが、LINE WORKS導入後、チラシはPDFデータとして送信できるようになり、印刷コストの節減にもつながっています。

 

後藤 洋孝さん :

金属の最新の相場情報も一斉に発信できるようになり、本店と各事業所の営業社員の意思疎通が、あらゆる面でスムーズになったことを実感しています。商品課の社員は導入当初はPCのみでLINE WORKSを使っていましたが、営業社員に支給しているスマホを新しい機種に更新したのに伴い、古いスマホにLINE WORKSアプリをインストールして商品課で使えるようにしました。自席を離れても営業社員とやり取りできるようになり、さらに連絡業務の効率性がアップしています。

私が感じるLINE WORKSの最も大きな導入効果は、営業社員による本店への問い合わせ電話が激減したことで、以前のように商品課の電話が塞がっているという状況がなくなったことです。電話で会話をする時間が減ったということは、ほかの業務に使える時間が増えたということですから、営業社員にとっても商品課の社員にとっても業務生産性が高まっていると思います。

 

後藤 忠久さん :

私も社員からの連絡をリアルタイムに受けられるようになりました。会議中は電話には出られなくても、トークで送られたメッセージなら内容を確認でき、即応が必要な場合は返信することも可能です。

また、トークによるメッセージの発信はメールを送るよりも心理的な抵抗感が少ないためか、多くの社員が気兼ねなく私に連絡してくれるようになり、社内のコミュニケーションが活性化したことを感じます。

トーク以外にLINE WORKSのどんな機能を活用されていますか。

後藤 洋孝さん :

会社からの通達や商材に関する重要な情報は、ホーム(掲示板)に掲載することで周知徹底を図れるようになりました。
トークグループのメンバーでファイルの共有・管理ができるフォルダ機能も活用しており、社内申請・報告書類のフォーマットや、営業社員が携行するPCにトラブルが発生した際に用いる復旧用リモート接続アプリなどを保存しています。
最近は、営業社員による日報データの入力や、商品在庫検索ができるWebシステムを構築し、そのポータルへのリンクをLINE WORKSのメニューに追加してアクセスしやすくしました。

会合の出欠確認や自然災害発生時の安否確認には、アンケート機能を利用するようになりました。地震や台風などの際はメールを一斉送信し、返信を1通ずつ確認しなければなりませんでしたが、LINE WORKSのアンケートなら全社員からの返信を一元的に管理できるので、安否確認も容易になりました。

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

後藤 洋孝さん :

より多くの業務をLINE WORKSから行えるようにしたいと考えています。将来的には営業社員が商材などに関する情報を簡単に取得できるようチャットボットの開発なども検討し、LINE WORKSを活用してさらなる効率化を図りたいと思っています。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2020年1月当時のものです。