ジオマテック株式会社
2020-04-07
業種
製造・メーカー
目的・効果
従業員間の連絡 遠隔支援 スマートフォン活用 業務自動化・Bot 会議・朝礼 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
Bot
お話を伺った方
執行役員 兼 CIO 氏家 光宏さん
情報システム部 佐々木 義政さん
情報システム部 狩野 良太さん 総務部 金成総務課 主幹
佐々木 利浩さん 工場 製造2課長
小松 久義さん
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遠隔地にある製造工場との「報連相」が強化。製造現場では写真や動画を責任者に送信することで、装置の不具合発生時にも迅速に対処できるようになりました。

フラットパネルディスプレイ用基板をはじめとする薄膜製品を製造するジオマテック株式会社は、全社員にiPhoneを支給したのを機にLINE WORKSを導入。製造現場や外出先など、社員がどこにいても情報を共有できる環境を整備しました。部署内の「報連相」や、遠隔地にある製造拠点間との連絡が活性化したほか、工場の装置や製品にトラブルが発生した際の対応もスピーディになるなど、多くの効果を上げています。同社の皆さんに、LINE WORKSの具体的な活用シーンについてお話しいただきました。

 

本事例のポイント
  • 製造業において、全社展開でLINE WORKSを利用
  • サーバ監視botを独自開発して夜間の出社が不要に
  • 従業員ストレスチェックにアンケートを使い、以前より回答率が向上

御社の事業と、皆さんの主な業務内容をご紹介ください。

氏家さん :

当社は薄膜・加工技術を中核とする事業展開を行い、フラットパネルディスプレイ用基板(液晶ディスプレイ用基板、EL用基板、タッチパネル用基板)をはじめとする薄膜製品を製造しています。神奈川県横浜市に本社を置き、宮城県栗原市と兵庫県赤穂市に工場、東京都大田区にR&Dセンターを有しています。

 

佐々木 義政さん :

情報システム部で社内のITインフラ全般の整備をしています。

 

狩野さん :

同じく情報システム部に所属し、LINE WORKSの運用を担当しています。

 

佐々木 利浩さん :

総務部 金成総務課の主幹として、栗原市の金成工場で総務を担当しています。

 

小松さん :

金成工場 製造2課長である私は、製造現場を管理しています。

御社が抱えられていた課題と、LINE WORKS導入に至った経緯をお聞かせください。

氏家さん :

当社ではグループウェアとしてNotesを利用していますが、工場の製造担当者にはPCを支給していないため、業務情報の迅速な伝達・共有ができないことが課題となっていました。これまで主任以上の社員にはiPhoneを支給していましたが、誰もがどこからでも社内イントラにアクセスできるようにするため、NotesのモバイルアプリがインストールされたiPhoneを支給することにしました。

狩野さん :

ちょうどそのタイミングでLINE WORKSの存在を知り、製造現場以外の社員280名で無料トライアルを試してみたところ、多くのユーザーがNotesのメールよりLINE WORKSのトークの方がスムーズな意思疎通をできると実感しました。セキュリティ面も万全で安心して運用できることから、有償のライトプランでの導入を決定。全社員約500名へのiPhone支給時にアカウントを配布しました。個人でLINEを使っている人が多いので、特別な導入教育を施すことなく運用を開始することができました。

 

氏家さん :

社内の情報共有や「報連相」を活性化することが導入目的だったので、外部のLINE WORKSやLINEとやり取りができる外部トーク連携や、BYODでの利用を制限した以外には特別な縛りを設けず、社員が自由に使うことを重視しています。導入当初は、LINE WORKSの便利な活用法に関するTIPSを私が作成し、ホームに掲載することで活発な利用を促しました。

LINE WORKSの活用法や便利な機能に関する情報をホームに掲載

LINE WORKSアンケートの安全性をホームで周知

LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。

佐々木 義政さん :

製造部門、間接部門ともトークの利用がメインで、そのときどきの送信相手の状況を考慮しながら、LINE WORKSのトークとNotesのメールを使い分けています。

小松さん :

宮城県栗原市にある金成工場 製造2課では、課員全員をメンバーとするトークルームを作成して情報共有に活用しています。また、兵庫県にある赤穂工場のスタッフとの連絡にもトークを使っており、打ち合わせや出張中などの相手にも確実にメッセージを送れて、なおかつ既読機能があるのが便利です。

 

佐々木 義政さん :

製造現場からは、工場の装置や製品に不具合が生じた際、iPhoneで撮影した写真や動画をその場にいない責任者に送って確認してもらうのに重宝しているという声が上がっています。以前は責任者を工場に呼ぶか、デジカメで撮影した写真を見せるなどしなければなりませんでしたが、トークで画像とともに報告すれば、対応策を即座に指示してもらえます。画像を見るだけでだいたいの判断がつくケースが多いので、責任者は不具合が発生するたびに工場へ出向く必要がなくなりました。

 

氏家さん :

クラウド給与明細システムを導入した際には、LINE WORKSのトークでログイン情報を従業員に送ることでスムーズに配布することができました。また、工場にとって特に有用なのは夜間のトラブル発生時です。工場は24時間稼働しており、以前は深夜に非番の担当者が呼び出されることがありましたが、動画を送れば装置の異常音なども確認できるので、わざわざ夜間に出社して対応することが少なくなりました。

総務部門ではLINE WORKSをどのように活用されていますか。

佐々木 利浩さん :

トークを利用するようになったことで、社員への情報伝達のスピードと確実性がアップしました。工場は3交替制勤務なので朝礼に参加できない社員もいますが、ミーティング内容のメモを写真に撮って送れば簡単に共有することができます。安全衛生に関する議事録など重要な事項はホームに掲示するとともに、各社員にも送信して周知を図るようになりました。

全社員へのストレスチェックなどにアンケートを活用していますが、紙のアンケートより迅速に回答を回収・集計することができます。また、コンプライアンスに関するアンケートを実施したときは、匿名で答えてもらえることから、以前と比べて多数の回答が寄せられました。社員の歓送迎会等の出欠確認をするのにも活用しており、未回答の社員に再送して回答を催促することも手軽にできます。

ほかにLINE WORKSのどんな機能を活用されていますか。

氏家さん :

当社では震度5弱以上の地震が発生すると工場内の設備を全て点検する決まりになっていますが、異状の有無に関する情報をグループトークで共有することで、点検済み箇所の把握がスムーズになりました。ほかには、全社のサーバーやサービスのエラー検知を通知する仕組みを構築したり、希望する社員にNotesのメール受信をトークで通知しアプリ内ブラウザ閲覧できる仕組みも作るなど、APIを使ったbot活用も進めています。

APIを使い、Notesで受信したメールをLINE WORKSに通知しアプリ内ブラウザで参照できる仕組みを構築

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させていきたいですか。

狩野さん :

トークルームでは多様な情報が錯綜しがちなので、重要な事項に関しては項目ごとにカテゴリー分けしてノートに保存したり、業務文書をグループで共有できるフォルダに保管して最新版の管理をしたりするなど、LINE WORKSを使った情報整理にも取り組んでいくつもりです。

 

氏家さん :

自然災害発生時などの安否確認についてはセキュリティ会社のサービスを利用していますが、LINE WORKSのアンケートを使ってもっと手軽に行うことを検討しています。金成工場は地震や台風災害が多い地域なので、社員の安全を守るためにもLINE WORKSを活用したいですね。

当社は働く社員の幸せの実現を後押しすることを重視しており、これまで利益の拡大だけではなく、より働きやすい環境を提供したいとの観点にも立ったIT投資を進めてきました。連絡業務の迅速化などによる業務時間の短縮で社員が早く帰宅できるようになることは、まさに企業理念と合致します。LINE WORKSを導入した背景にはそのような思いもあり、今後も多様な機能を活用することで、さらに快適な職場づくりにつなげられればと思っています。

 

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年11月当時のものです。