金沢市立大徳小学校 育友会
2022-03-05
業種
教育・塾 NPO・団体等
目的・効果
従業員間の連絡 コンプライアンス・セキュリティ スマートフォン活用 業務自動化・Bot ノウハウ共有 導入のしやすさ
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
お話を伺った方
大徳小学校育友会 会長 瀬戸 雄規さん(左)  
相羽 大輔さん(右)
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PTA活動にLINE WORKS。学校に出向けない保護者とも情報共有できるようになり、組織が活性化しました。

石川県の金沢市立大徳小学校育友会は、組織内の委員会などに深くかかわる保護者間の連絡ツールとしてLINE WORKSのフリープランを活用。活動に関する多様な情報をスピーディに伝達できる環境を整備しました。会合に欠席しても会議内容のレジュメを共有したり、トークで意見を交換したりできるようにすることで、誰もが主体的に組織運営に参加していることを実感できるようになったといいます。

 

本事例のポイント
  • ICTスキルが低くても容易に使いこなせて会話が活性化
  • 会合に不参加のメンバーも組織の一員であるという意識を醸成
  •  HPに設置したフォームの送信内容をBotで通知させ見落とし防止
  • 育友会メンバーの入れ換えやICT管理者の引継ぎにも有効に活用

育友会の皆さんの活動内容をご紹介ください。

瀬戸さん :

当育友会は、石川県の金沢市立大徳小学校の生徒の保護者によって組織される団体です。さまざまな学校行事を支援したり、学校・保護者と地域の交流を促進したりする、いわゆるPTA活動を行っています。

 

以前はどのような課題を抱えていましたか。

瀬戸さん :

かつての育友会活動は専業主婦である母親が主体となり、学校に集まって行われるものでした。しかし近年は共働き世帯が増加したこともあり、保護者みんなで足並みを揃えて活動することは難しくなっており、保護者どうしが連携するには情報共有のツールが必要不可欠と感じました。数年前までは主にメーリングリストで情報を共有していましたが、メールはいつ読んでもらえるかわからず、確実な連絡手段として機能しないのが難点でした。

 

相羽さん :

そこで無料のサイボウズLiveを導入しましたが、保護者のITスキルに差があるため、多様な機能を十分に活用できない人も少なくありませんでした。また、一方的な情報共有がメインとなり、コミュニケーションをとる際には手軽な個人LINEが使われることが多く、重要な話が見えないところで進められるといった課題もありました。その後、サイボウズLiveの提供が終了されることになり、新たなツールを導入する必要に迫られました。

 

課題解決のためにLINE WORKSを選定された理由と、現在のご利用状況をお聞かせください。

瀬戸さん :

ソフトウェアのエンジニアのお仕事をされていてICTツールに詳しい相羽さんからLINE WORKSの利用を提案いただき、LINEと操作性が似ていることから保護者の皆さんが容易に使いこなせることに期待してフリープランの導入を決めました。育友会に所属する全保護者にLINE WORKSのアカウントを発行して管理するのは大変ですし、全員が頻繁に連絡を取り合うわけでもないので、各種委員会やプロジェクトの中心的な保護者のみにLINE WORKアカウントを付与し、2019年度に運用を開始しました。2021年度は37名がLINE WORKSを利用しています。

 

相羽さん :

LINE WORKSを利用する保護者とそれ以外の保護者間のやり取りは、LINEのオープンチャットで行っています。

LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。

・ICTに疎い保護者にも使いやすくスムーズにツールが定着
・委員会やプロジェクトごとのグループトークで情報を確実に共有
・会合に出席できない保護者も意見を投稿することで組織運営に参加

 

瀬戸さん :

LINE WORKSでは、全員が所属するグループや、どんな話題でも自由に投稿できるグループのほか、委員会やプロジェクトごとにグループを設けて情報を共有しています。やはりLINE WORKSはとっつきやすいようで、過去に利用したどのコミュニケーションツールよりもスムーズに定着しました。

活動内容によってグループを細分化。誰でも自由に投稿できる「フリートークルーム」も設けて活発な意思疎通を図っている
相羽さん :

これまで、学校で開催される会合に参加できない多忙な人は、自分が不在なところで物事が決まることに疎外感を抱きがちでした。しかしLINE WORKS導入後は、話し合いで決まったことがすぐに共有され、そこから意見を交換し合うこともできるので、多くの人が「組織の運営に携わっている」という実感を持てるようになったと思います。

 

瀬戸さん :

LINE WORKSを導入した翌年にコロナ禍となって、保護者ですら顔を合わせる機会が激減しました。それでも組織内の意志疎通をしっかり図れているのはLINE WORKSのおかげです。子どもたちが楽しみにしている学校行事が軒並み中止になる中、育友会は児童が手づくりしたあんどんを自宅の軒先に灯す「大徳小あんどんまつり」を企画。そのイベントを手伝ってくれるボランティアスタッフを募るのにもLINE WORKSを活用しました。

 

ほかにLINE WORKSのどんな機能を活用されていますか。

【ノート/フォルダ】当番のシフト表や各種マニュアルを共有
【アンケート】ヒアリング調査や会合の出欠確認に活用
【掲示板】通達や会議のレジュメなどを掲載

 

瀬戸さん :

下校時の生徒の見守り活動をする安全当番のシフト表や、新たに育友会に入った人のための各種マニュアルなどは、ノートやフォルダに保存していつでも閲覧できるようにしています。

毎月の安全当番表を記載したファイルはグループのノートで共有。情報がチャットで流れてしまうことなく、投稿ごとに既読の確認ができるため情報を整理して管理できる

 

アンケート機能は会合等への出欠確認に使うほか、年度初めに保護者のICTスキルや関心の度合いを把握するのにも利用し、苦手という人にはICTに深くかかわる活動を任せないよう配慮しています。コロナ禍でオンライン会議も頻繁に開かれるようになったので、2021年度は自宅にどんなICT環境が整っているかについても調査しました。

各活動への出欠確認や意見収集がアンケートで効率的に
各保護者の自宅のICT環境についてのヒアリングもなされた

組織全体への通達や会議の内容をまとめたレジュメなどは、掲示板にアップして共有。録画した会議の動画ファイルは、欠席した人にも見てもらえるようYouTubeに限定公開でアップしURLを掲示板に掲載しています。

活動に関するマニュアルや手順、LINE WORKSの使い方なども、いつでも掲示板で閲覧できるようにしている。「執行部」は閲覧制限機能を使い、一部の保護者のみが閲覧できる
毎月の会議のレジュメを掲示板に掲載。掲示板には添付ファイルやURL、動画の埋め込みも可能なため様々な情報をまとめて共通できる

ホームページで受け付けた入力内容をLINE WORKSで通知させているようですね。

相羽さん :

安全当番の予定日や時間を変更したい保護者には、育友会のホームページに用意した「安全当番日程変更依頼フォーム」に必要事項を記入してもらっています。BotをLINE WORKSと連携させることで、その情報が安全当番のグループに自動投稿され、全員に通知される仕組みも構築しました。メールのように埋もれて確認漏れがおきたり、誰が確認したか分からないといったことが防げます。

保護者が「安全当番日程変更依頼フォーム」に入力した情報はBotを介してトークに自動送信される。情報がLINE WORKSに集約され見逃しを防げる

育友会のメンバーが入れ替わるときはどう対応されているのですか。

瀬戸さん :

年度ごとに保護者の約半数が入れ替わり、その都度新メンバーにLINE WORKSのアカウントを発行しています。

 

相羽さん :

これまで私がICT関連の管理者を務めてきましたが、自分が退任するとき新任者にどう引き継ぐべきかは検討中です。ICT関連のサポートに携わる保護者のための「ICTサポート」というグループをつくって質疑応答を交わしたり、資料やマニュアルを保存したりしてナレッジを共有できるようにしていますが、それだけでスムーズな引き継ぎをすることは難しいと思います。そこで、ICTの管理者は退任後もしばらくはLINE WORKSのアカウントを保持し、「ICTサポート」に寄せられた質問に答えられるようにするといったフォロー体制を整えることを考えています。

 

ICT関連のサポートにかかわるメンバーが情報を共有するためのグループも設けている

育友会のようなPTAや団体がコミュニケーションツールをうまく利活用するためのアドバイスをお願いします。

瀬戸さん :

育友会の活動は日中に動ける人が主体となりがちですが、ツールを活用すれば、誰もが参加しやすくなるのだということを全体に周知して、理解してもらうことが大切だと思います。ツールにはさまざまなものがありますが、ICTスキルが高くない人も多いことを踏まえて、LINE WORKSのような操作しやすいものを選ぶことが重要だと思います。

 

相羽さん :

全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の「GIGAスクール構想」がスタートしました。「子どもたちがICT環境を活用して学ぶようになったのだから、保護者の側も育友会の活動にICTツールを採り入れるべき」といった視点を持つことでも、積極的な利用を促せるかもしれません。

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

瀬戸さん :

ICTの管理者が退任後も後任のサポート役を務められるようにすることを相羽さんが提案されましたが、私はICT管理者に限らず、希望される方には育友会のOB・OGとしてLINE WORKSのアカウントを所持したままにし、現役の育友会メンバーとコミュニケーションを取りながらさまざまな活動にアドバイスを与えてもらえるような組織づくりをしていければと考えています。

 

 

【お話を伺った方】
瀬戸 雄規さん

大徳小学校育友会 会長。「ICTでみんなと楽しくつながろう!」を2021年度のテーマに据えて組織の円滑な運営を図っている。

 

相羽 大輔さん

大徳小学校育友会の元会長。ソフトウェアエンジニアとしての知見を活かし、育友会のICT環境整備をサポートしている。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2021年12月当時のものです。

 

 

【関連情報】

・PTAに関するお役立ち情報ページ

 

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